逃げ地図(避難地形時間地図) 

 

【逃げ地図とは】

逃げ地図は近くの高台など避難目標地点までの避難経路と、避難にかかる時間を示すものです。

大きな地図を使い、高齢者が10%の勾配の坂道を上る速さ(分速43m)で移動する距離を、3分ごとに色を分けて表し、設定した避難地点にたどり着く時間を図ります。

どこをどう通れば最短時間で避難地点にたどり着くかが、一目でわかります。

それぞれの立場で話し合い、地図を作り上げることで理解を深めます。 

【効果】

  1. 避難する最短時間を知ることができます。
  2. 状況に応じて適切な避難ルートを選択する力がつきます。
  3. 通学途中など、自分ひとりでも命を守る行動がとれるようになります。

 

対象年齢 :小学4年生以上(学年混在でも可)

班分け    :1班6~8人

実施時間 :45分×2コマ 50分×2コマ  

 

 

【必要物品 1班分】

・学校周辺の地図

・色えんぴつ

(緑・黄緑・黄色・オレンジ・赤・紫・茶・黒)

・ひも 人数分

(地図の縮尺に合わせて分速43m×3分の長さ)

・黒マジック(細)人数分

・付せん(大)30枚

・丸シール(赤)適当

・消しゴム


 

【学習指導案】

 逃げ地図ゲームを授業に組み込むための、学習指導案を作成しました。

このフォーマットをもとに、各団体に合わせた調整・修正を加えてください。

ダウンロード
学習指導案(逃げ地図).docx
Microsoft Word 17.9 KB

関連する教科と内容

 

●小学3年

 算数 ・時刻と時間、長いものの長さのはかりかた

 

●小学4年

 社会 ・くらしを守る住みよいくらしをつくる

 

●小学5年

 社会 ・わたしたちの生活と環境

 理科 ・流れる水のはたらき ・川と災害

 

●小学6年

 理科 ・土地のつくりと変化 ・地しんや火山と災害

 算数 ・速さの表し方

 

●中学2年

 保健 ・自然災害による傷害の防止

 


【作業手順 例】45~50分×2コマ

【準備1】地図

地図に必要情報を入れる。授業時間に余裕があれば、ここも子どもたちにやってもらう。

  1. 標高20m※の高さにある道に赤シールを貼る
  2. 市が指定している津波避難ビルにも赤シールを貼る。比較のため、半数の班はビルにシールを貼らないでおく。
  3. 危険そうな道があったら、×印をつける

※標高○○mは各地域によって異なる


 

【準備2】ひも

地図の縮尺に合わせて分速43m×3分※の長さにカットする。

※高齢者が10%の勾配の坂道を上る速さ

 (分速43m)

 

・ひも1本分=3分間で129m避難可能な距離

・ひも2本分=6分間で256m避難可能な距離

・ひも3本分=9分間で387m避難可能な距離 


【導入】(15分) 

  • 津波の速さ、想定津波到達時間    津波到達区域などの説明
  • 逃げ地図とは何か
  • 作業説明

【展開】(30~45分)

(1)安全な位置(赤シール)から低い場所へ向かって、ひもをガイドに色を塗っていく。

緑→黄緑→黄色→オレンジ→赤→紫→茶→黒の順に塗っていく。


(2)色を塗り終えたら、どの方向に行けば避難場所まで近いか、矢印→を書く。


(3)思いついたこと、気づいたことを付せんに書き込み、貼り付ける。


【まとめ】(30分)

地図を見比べる(想定の違いで色に違いが出るか)

各班で発表

 

【全体まとめ】(10分)



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